施設によって差が出やすい待遇
割に合わない仕事？
介護の仕事は、実際に経験している人は痛いほどわかっていると思いますが、全く楽な仕事ではありません。もちろん他の仕事も本当の意味では楽な仕事なんて存在していないのかもしれませんが、介護の仕事は力仕事も多く、命を預かっているという責任があるため、その点で他の仕事よりも厳しい仕事と言えます。
そんな肉体的にも精神的にも疲労する仕事をしているにも関わらず給料が割に合わないと感じている職員はとても多くいます。給料の面を考えて辞めたいと考えている人は少なくないはずです。そのため介護職を辞めたいと感じる理由には、給料と仕事内容が割に合わないという理由が多くあります。
給料が低い理由
介護職は現在これだけ需要が拡大しているにも関わらず、なぜ介護職の給与は安いのかという点です。給与が低い理由には商売的な面とは少し異なり、介護保険から一定の報酬が支払われている点にあります。商売であれば需要が拡大して商品が売れるほど従業員にもその分を還元することができます。しかし、介護の報酬に関しては国から支給されているため一人あたり固定の金額となります。そして施設に入れる人数は決まっているので、満室以上の利益がないので上限が決まっています。
このような背景から介護保険から出る給与が上がることはないため、現状維持が精一杯ということがあります。そのため給与が極端に上がることは難しく、多くの利用者を抱えていてもその分従業員に対して支払える給与は定額になります。
給与格差が存在する
このように従業員に支払える給与には上限があるにも関わらず、介護業界には給与格差が存在しています。平成28年度に介護職の給与の改善を図るために月で平均して12000円上げることが可能になりました。このような報酬を積極的に給料に反映して給与を上げている施設と、逆にそれらを全て施設運営にあてるなどしている施設があります。国が給与改善のために介護職に向けて財源を確保しているにも関わらず、施設運営者によってはそれらを別の名目で使用しているところは少なくありません。
このように問題がまだまだある業界で、ブラックな企業ではやはり自分の利益のために従業員に還元しないようなところもあるため、介護職は待遇を理由に辞めることを決める人がいます。誰しも給与が低いところで働くよりも高いところで働きたいと考えるのは自然ですし、給与が低いところはやはり運営に問題があるところが多いので、労働環境を整える努力もしていない場合が多いです。
